スイーパー道

23日に入間で埼玉パークOに出た後、そのまま赤城山へ向かう。
24日の赤城山トレイルランニングレースのお手伝いをするためだ。
会場に到着したときにはすでにレセプションが始まっていた。
会場周りでちょろちょろっとお手伝いをして早めに眠る。体力の温存が必要だ。
なぜなら当日の僕の役目はスイーパー。
言葉から想像できる人もいるだろうが、最終走者の後ろについて、リタイアする人を保護したり、案内板の撤収をしたり、各ポイントにいる役員に後ろにランナーがいないことを伝えたりする重要な役目だ。
つまり誰よりも時間をかけてコースを走破することになる。
最初はペースも速くないから大丈夫だろうと、気楽な気持ちでOKをしたのだが、長時間動くのが苦手な人間にはかなり過酷な気がしてきた。
担当は35キロのロングコース。
群馬のトライアスリート2人とチームを組む。
前夜の会話でトライアスロンは10時間くらいかけてやるという話をしていたので、足手まといになりやしないかとますます不安になる。
スタートの頃はずっと雨が降っていた。
午前8時。
トップ集団の雰囲気とはまったく違う、のんびりとした中をゆっくりと進みだす。
20090524_tri
登山口までの道のりを進むうちに雨は上がる。
ペースは普段に比べれば楽なものだから、お互いの競技のことを話したりしながら進む。なんだか遠足気分。
が、前日のパークO後にやった筋トレがかなりキテいる。最初にしていきなり最大の難関、鍋割山への直登コースがとても辛い。まわりランナーもコースで一番辛い斜度であるこの区間に苦戦し、ゆっくりとしたペースで登る。
20090524_runner1
鍋割山の頂上に出る頃には景色も見渡せるくらい天気は回復してきた。しかしまだコースの1/4を超えたくらい。このままのペースでは最初の関門はくぐれない。最後尾はミドルコースのスイーパーチームに任せ、先を急ぐ。
20090524_arayama
第一関門への途中、復路と重なるコースでトップクラスの選手に追い抜かれる。
さすがに速い。
バッティングセンターで80km/hの球の後に130km/hの球を見たときにような感じだ。
そして正午に第一関門。
関門が閉じられるのを確認してから再びロングの最後尾に付く。
1人だけかなり遅れてしまっていて、第二関門も間に合いそうにない。
ということで二手に分かれ、僕が最後尾担当。トライアスリートの2人は第二関門へ先に向かい、関門が閉じられてからその先の最後尾につくことに。1人で看板を回収しながら進むのはなかなか辛い。さらに1500m付近の高度のせいか登りで息があがる。看板を回収しているうちについていた選手が見えなくなり、追いかけるだけで相当な負荷がかかる。
第二関門にたどり着いたときには関門閉鎖からすでに15分。
前を行く2人を追いかけず、再び第二関門に戻ってくることになるコースを逆走し、2人との合流を試みる。
もうこのあたりですれ違う選手はフラフラしている人がほとんどだ。
でもみんな完走目指しゴール時間を気にしながらだから懸命だ。
20090524_runner2
最後尾に合流し、再び来た道を戻る。
ついていた選手が途中でリタイアしたため近くの役員へ引き渡し、前の選手を目指す。
しかし彼とは5分前にすれ違っている。
それなりのペースで走っていたから10分くらいの差があるかもしれない。
さらに撤収しながらだから、けっこういいペースで走っているのになかなか追いつけない。
ここからがスイーパーの本分だ。
まさにサバイバルレース。
ミイラ取りがミイラになりゃしないか心配だ。
コース最後の登りである荒山を超えたところで最後尾のランナーがリタイアを決意。
次のランナーに追いつくために走る。
そしてまたリタイア。
なんだか僕ら死神のようだ。
次の選手を追いかける。
しかしこの選手は下りになってから回復したのか、けっこういいペースで走り続ける。
看板を担ぎながらなのでかなりがんばらないと追いつけない。
5km、3km、2kmと撤収する看板に書かれた残り距離が短くなるにつれテンションが高くなる。
疲れを感じていた身体が回復し、キレが戻ってきた。
そしてスタートから9時間後にゴール!
いつもとは違う達成感。
全身が疲れた!
自分がレースに出ればそれなりに前方のグループで走れる。だから最後尾の雰囲気はあまり知らなかったけどそれぞれ楽しみながらレースに臨んでいる姿がたくさんあった。
なぜ人は走るのか、ゴールを目指すのか。
それぞれがもつ意味は違う。
価値観は一つだけではない。
そんな視点をもって考えられる人になりたい。
それ以外にも今回の運営ではいろんなことを学ぶことができた。
トラブル・緊急時の対応、地元の協力があればいかに大きな力を生み出せるのか、自然保護との兼ね合い。
アウトドアスポーツのあり方についてはいろいろと考えさせられる。
アウトドアスポーツには誰もが挑戦する権利があるが、しかし誰もが簡単に達成できるものではない。
十分な体力や経験が必要だ。
参加人数が多くなればなるほど、レベルが上がれば上がるほどリスクも高まる。
関門の設定を厳しくしたり、予選による出場権の制限なども必要になってくるかもしれない。
何にしたってこれからのことを考えるために一度はスタッフとして大会に関わることは大切だと思う。競技続ける新しい楽しみを覚えることができるはず。オリエンテーリングだって同じだと思う。


スイーパー道」への2件のフィードバック

  1. kinoshita

    スイーパーお疲れ様でした。
    自分はミドルに参加したので、スイーパーチームのお世話にならずに帰ってこれたけど、激しいアップダウンで終盤は足がヘトヘトになってしまいました。
    今回のレースでも、色々なバックグラウンドの人が周りを走っていたのだけど、走り方のスタンスが違うのが興味深かった。
    運営はオリエンの人が主体だったので、大会全体の雰囲気はどちらかというと、馴染み深かったです。

    返信
  2. koi

    kinoshitaさん、おつかれさまでした
    出るって知っていたから探したんだけど見つからなかったよ。
    また茨城県内でも一緒にトレーニングしましょう。
    kino-pのホームコースもまた走りに行きたいところ。

    返信

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