WRC 世界ロゲイニング選手権

11月20日正午から21日正午にかけて行われた世界ロゲイニング(ロゲイン)選手権を無事に完走した。詳しい報告は後日アップするけれど、まずは簡単な印象と写真を報告。
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–日本チームが数チーム出場する中、僕は豪州在住のときわ走林会の岡部さんと出場。岡部さんは24時間ロゲインを何度も経験しているロゲインのベテラン。対して僕はスピードとミクロなナビゲーションが求められるオリエンテーリングの選手。バランスはよいように感じたが不安要素はいくつかあった。1つは僕が24時間もつかどうか。昨年アドベンチャーレースで31時間動いているが、あのときはMTBでの移動が多かったし、関門で意外と休憩や仮眠をしている。足だけで寝ずに24時間動けるかは正直あまり自信はなかった。もう1つは岡部さんの怪我。ひざの調子がよくなくて走れないことは確実で、ストックを付きながら様子を見て進むことになった。痛みがひどければ途中でやめるということを辞さない状況でスタート。
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–しかしそのおかげで最初から最後までゆっくり歩いて回ったのが僕らのチームにはよかったかもしれない。おかげで最後まで無事に、かつ時間に遅れることもなく走破できた。途中、ハッシュハウス(給食エリア)へ行く前後で道を寝ながら歩いていた。アドベンチャーレーサーの人が「寝ながら寝れますよ」と言っていたのを僕は信じてなかったのだが、それは嘘ではなかった。
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–前半と問題だった夜間のナビゲーションは上手くできた。1:40000、等高線間隔20mの山は地図で見る以上にタフでつらかった。しかし夜が明けてからミスを連発して、2つもコントロールを取りこぼしてしまった。集中力の問題か。ふと気を緩めるとついついオリエンテーリングマップの地図読みに戻ってしまうのだ。隣の沢、という感覚はロゲインではまるで違うのに。
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–羊がそこらじゅうにいた。今回のエリアは羊(と一部牛)の牧場と、小麦やジャガイモ畑、そしてほんの一部の森で行われていた。これは日本では実現不可能に思える。そうそう、海岸には(もちろん野生の)アザラシもいた。
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–WRC参加者は日本のロゲインの大会より年齢層が高かった。岡部さん曰く「ロゲインは年寄りのスポーツ」とのこと。一番強いのは30〜40代のチーム。50代、60代のチームのほうが多く、20代のメンバーがいるチームはほとんどいなかった。そして24時間ということもあり走るチームもほとんどなく「夜のピクニック」といった雰囲気でみんな楽しそうにやっている。なのであんまりアスリートって感じの人たちも少ない。ぶっちゃけ太っている人が多い。村越さんの解説では「ウルトラマラソンにベテラン選手が多いのと同じ」。
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–日本で僕たちがロゲインって呼んでいるものはまだグループでやるスコアOの域を出ていないように思う。3時間や6時間だと完全に走れてしまうのでアスリートスポーツの正確が強い。まして1人でやってしまうと完全にオリエンテーリング。
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–僕の印象ではロゲインとは、細かな地形や植生が反映されていない昔のOマップをゆっくり思う存分楽しんでみたいという古きよき時代に思いを馳せる戦後オリエンテーリングを支えてきたベテラン選手たちの享楽のための競技、という感じがした。まあ世界的にもっとアスレチックな方向に進んでいくんでしょうけど。
–誘ってくれた岡部さんに感謝。来させてもらった周りのみなさんに感謝。

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