アジア選手権AsOC まとめ

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速報という形でこれまでのアジア選手権AsOCの各レースの結果や概要を伝えてきました。最後にまとめを書いて締めくくりたいと思います。
男子は全レースで中国勢に完敗しまい正直とても悔しいです。彼らにホームの利があるとは言え、世界選手権でのパフォーマンス差を考えるともっと接戦になるんじゃないかと思っていたので、事前の準備で甘くみていたというのも否定できません。世界選手権での差も数年前に比べるとほとんどないに等しくなっています。いつまでアジアのライバルと言っていられるのか、気づいたら彼らのほうが先に上に行ってしまうのではないか、という兆しもあります。
それは彼らの実力が上がってきていること以上に、組織の力の差を感じるからです。今回の大会は、競技運営上のドタバタはいくらかありましたが、大会のハード面では日本での大会を超えていたような気がします。スタートやゴールのゲートもしっかり作り、大型スクリーンを設置し、ウェブカメラで中継をしていました。大会バスはパトカーに先導され、大会歓迎の看板もいたるところで見られました。こういったことができるのは人脈や資金がしっかりあるからだろうと推測されます。お国柄が違うと言えばそれまでですが、オリエンテーリングを普及しようと協会を挙げて取り組んでいるというのはいろいろな人の話を聞く中で感じられました。
一方でアナウンスは中国語中心、スクリーンでの中継も効果的には行われておらず、競技上のドタバタも含めてソフト面ではまだまだ成熟していないところもあります。そんな彼らが組織力を活かして人材育成をうまくはめてきたときはどうなることかわかりません。競技だけではなく、他の分野でもライバル、強敵になっていくのではないかと思います。
そんなこともあり中国の選手はほとんどまったく英語が話せないので、これまであまりフレンドリーな印象を受けなかったのですが、今回の大会を通じてやっぱりオリエンティア、みんなシャイだけどナイスガイということが分かりました。ちっとも通じないけれどめげずに何度も話しかけてみたので、さすがに顔くらいは覚えてくれたと思います。彼らに「今日はよかったじゃないか」と言ってもらえるようなレースをするべく、日々精進していきたいです。
この大会は東アジアの様々な問題を抱えながらの開催でしたが、開催され、そして参加できて本当によかったと思いました。好きなことについて語るのに国や人種は関係なく、オリエンティアとしての友情を深めることができます。アジアというオリエンテーリング後進地域にいるからこそ、その結束力はより高まるようにも思います。次回アジア選手権は2014年カザフスタンでの開催、2016年は香港での開催予定です。ぜひ仲間を増やしに出かけてみてほしいです。
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▲女子リレーのスタート直後の様子(冒頭の写真は男子リレーのスタート前)
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▲(左)村越さんが代表ウェアを着ているのは6年ぶり?すれ違っている選手(E121)は韓国のベテラン選手Moonさん。アジアのオリエンテーリングファンにとっては垂涎なこんな対決が見られるのもアジア選手権ならではかも。
▲(右)バンケットにて。元中国代表の方(失礼ながら名前忘れてしまいました)。08年の第1回アジア選手権にも参加しており、日本代表として唯一3回連続出場を果たした櫻本選手と記念撮影。彼は今、学校の先生をしており、生徒にオリエンテーリングを教えているとのこと。
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▲中国版タイミングシステムLJ。ユニットはSIのよう。指に着けているのがタイム記録用のチップ。チップを穴の上に載せるとピッと鳴り、赤い光が出る。

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