有度山ロゲイニング2014

有度山トレイル三昧、1日目のトレイルミニレースは運営、2日目のロゲイニングはお手伝いしつつ出走、というのがお決まりになりつつある。回を重ねる毎に顔やお名前を知っている方が増え、再会の楽しみも増えてきた。ありがたい。
今年のロゲイニングは3時間の部にエントリー。運動をほとんどしない妻と一緒に初心者気分で出てロゲイニングコースを組む際の参考にしようと考えていたのだけど、妻の都合が悪くなり急遽TEAM阿闍梨の若手、フッキーこと福西君とチームを組むことになった。なぜ3時間なんだと言われて当然のチームになってしまったけど、5時間の部のトップチームの得点の50~55%を目標に臨む。
当日はあいにくの雨。遠方よりお越しの皆さんに、三保の松原からはもちろん、数々の富士の絶景を見てもらえなかったのは残念。そんな三保半島の先端近くが会場、ということで渡船をうまく使えればとても効率よく回れるのだろうけど3時間の部ではちょうどよい時間に船がなかったので陸路を回ることにした。しかし3時間では行ける場所に限りがあり、どこへ行くのがよいか決めるのに時間がかかった。
最終的には、時間を計算しやすい平地部分を攻め有度山山麓を捨てる、三保半島はほとんど取り清水市街地をどこまで攻められるか調整する、最後は信号が少なそうな三保半島太平洋側を北上する、という方針を据える。そして細かく作戦を練る。序盤に半島の先端まで行き、45分以内に三保半島を脱出。残り30分で半島の付け根に戻っていれば半島内はほとんど取れるだろう。渡船を使わないならば内海側の45・66を捨て、清水市街地で得点を稼いだ方がよいというフッキーの判断はなかなか。
序盤、94の真崎の灯台までは5時間の優勝候補筆頭、のぞみ号(柳下・望月ペア)と並走。昨年柳下さんと一緒に出たときのペースより速い。これは彼らの50%取れれば御の字だろうと思う。そこからはマイペースに、しかし順調に進み、最北端の秋葉山で90分、ちょうど折り返し。そこからまっすぐ会場に戻っていくルートであればよかったのだが、前半が順調で36、53を先に取ってしまったのでそのまままっすぐ帰ってしまうと時間を余らせてしまう。ということで西の陸側のポイントを少し攻めることにした。ペース的にはぎりぎりでミスは許されないだろうと緊張感があった。
そんなこともあり、そこまではほとんどフッキーにナビゲーションを任せていたのだが、何度か来たことがあり土地勘のある64、32あたりは僕が前に出る。しかしそれが仇となった。勘違いから32番を通り過ぎてしまいロス、その焦りで92番の登り口をなかなか判断できずロス。その時点で残り30分。三保半島に戻っていないといけない時間。44さえ捨てて最短ルートを帰るべきか、でも取れるような気もして迷い、何度かフッキーに相談。44を捨てても距離はほとんど変わらないと判断するフッキー。しかし44で残り22分、距離は5km。信号があることを考えるとかなり絶望的。信号が少ないルートを選びペースを上げて会場へひた走る。が、残り1.5kmちょっと、残り時間5分を切ったところで先を走っていた僕の脚が止まってしまい、キロ4分を切るペースがキロ5分程度のペースまで落ちてしまう。
結果2分40秒ほどの遅刻で90分減点の1010点、ルートにして36.5km。のぞみ号の2050点の50%をわずかに上回れず。32のロス、あるいは最後にペースダウンしなければ減点を抑えられたことを考えるとどちらも僕のミスでとっても悔しい結果に。
20140202udoyama_route
しかし初めてロゲイニングらしいことをした気がする。これまでロゲに出るときは残り時間や距離、得点見積もりの計算は基本お任せ、目の前のナビゲーションに集中すればよいだけだったが、それがいかに楽なことなのかよくかわった。って、なんだかんだで今回もフッキーにかなりお任せした気がするが。。 フッキーは足もあるし、細かい市街地エリアのナビゲーションもスムーズだったし、TEAM阿闍梨の期待の若手として今後のロゲイニングのパフォーマンスに期待大。
もう1つ。国内の多くのロゲイニングは5~6時間の部と3時間くらいのショートの部が併設されていることが多い。トップチームにとって、ロングの部だと比較的ゆったりとした戦略を取れる。しかし、ショートの部だとどこを狙うべきかリスクもある決断を迫られる場面が多く、実はスリリングなレース展開が楽しめる。特にライバルチームがいればよりエキサイティングになるだろう。なんだか9路盤の囲碁のようだ。新しい発見。
さて、次回ロゲは3月末の松本ロゲイニングにTEAM阿闍梨として柳下さんと一緒に出る予定。それに耐えられる身体を作っておかないと。そして今年の目標として掲げた柳下さんと対決するためのマッチメークも着々と進んでいる。もちろん対決するからには勝ちに行きたいが、現段階だと戦略面でも体力面でもだいぶ劣っていることが分かった。しかしそれを乗り越えて勝負することはとても楽しみで、トレーニングの動機付けの1つになりそう。9月のオリエンテーリングのアジア選手権並みに今年のビッグ・チャレンジンとなるだろう!
冒頭に再会の楽しみを書いたけれど、もう会えない悲しみも感じる大会でもあった。昨年2月に遭難事故でなくなった堀本ご夫妻。彼らに会えないのは本当に悲しいけど、しかし彼らがとても楽しみにしていたこの大会に出れば、彼らのことを必ず思い出せる。残された仲間にとっては大切な場所となるだろう。この大会を続けて行きたいという村越さんの言葉にうなずきながら、堀本杯がご子息の手によって贈呈されるのをステージの下から見上げていた。

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