全日本オリエンテーリング大会を考える、パブリックコメントその1

JOAが募集していた全日本オリエンテーリング大会を考えるパブリックコメントに応募(?)した。僕自身が実現したいオリエンテーリングレース像でもあるのでここで紹介しておきたい。

(1) 本ワーキンググループが分析している全日本オリエンテーリング大会における課題点の認識に相違や抜けがないか。相違や抜けがあるとしたら、それは何か。

全日本オリエンテーリング大会に直接関わる課題はWGで挙がった内容の通りであろうが、それを取り巻く環境整備という点で以下の1点を追加提案したい。

・メディアへの露出機会の不足
 全日本オリエンテーリング大会は日本におけるオリエンテーリング競技最大のデモンストレーションになりうる場だが、それをPRするためのメディア露出機会が不足している。またより効果的なPRをするための演出意識が不足している。

(2) 全日本オリエンテーリング大会開催継続のための提案

開催頻度、開催時期、開催場所、実施競技については必要であれば現状の変更を検討してよいと思う。しかしそれ以前の問題として全日本オリエンテーリング大会を開催することで何を達成したいのか、そのためにこの大会をどのようなものにしていくべきなのか、全日本オリエンテーリング大会のコンセプトを再定義した上で議論を進めていく必要があることをまず提案したい。(ここで議論するべき対象は本来、春の全日本オリエンテーリング大会だけではなく秋に開催される全日本リレー、全日本スプリント、全日本ミドルも含まれるべきである。)

私が提案するのは「全日本オリエンテーリング大会を現代スポーツにふさわしいチャンピオンシップ大会にする」ことである。これまでの全日本オリエンテーリング大会はチャンピオンを決めるための大会として、またフィットネスオリエンテーリングを通じて各地へオリエンテーリングを普及するための大会としても開催されてきた。しかし(1)で挙げられた通り、難しい課題に直面している現状であれもこれもと多くを求めるのではなく、1つのテーマに集中しそこから現状を打破することを目指すべきだと考える。このコンセプトについての細案は(3)にて述べたいが、そのコンセプトを前提に大会継続のための提案をしたい。

(3)でも触れる通り現状での全日本オリエンテーリング大会と日本選手権の分離開催については反対である。現段階では全日本オリエンテーリング大会にて日本選手権を開催することのほうがメリットは大きいと考える。

一方で全日本オリエンテーリング大会にてフィットネスオリエンテーリングを同時開催することは考え直してもよいのではないかと思う。全日本オリエンテーリング大会をきっかけにオリエンテーリングに興味をもってくれた人たちのためには、大会前日や大会後に運営しやすい場所でチャンピオン等トップ選手を招いてオリエンテーリング体験会や講習会を開催したほうが新しい仲間を増やすチャンスは多いのではないかと感じている。トップ選手に丁寧に教えてもらいながらやってみるのと、競技者たちが盛り上がっている中でわけもわからずやってみるのとでは彼らが持つ印象はだいぶ異なる。全日本オリエンテーリング大会で初心者コースと競技者コースを同時提供するという負担を減らすことにもつながる。

また、エリートクラスなど長いコースを組むために地図を拡張することが大会開催の大きな障害になっているのであれば、地図を拡張しなくてもできる工夫をして予算内で無理なくできる範囲で最良のコースを組めばよいと思う。2マップ、3マップ方式で縦横無尽にコースを回せばよいし、セルフ地図交換あるいは1シート2マップ方式などを採用すれば準備の手間がそれほど増大するとは思えない。距離の長いクラスのスタート時刻を大幅に早めるなどして競技時間をずらせば、他のクラスに干渉するようなコース回しでも気にすることなくコースを組むこともできる。テレインの範囲が狭くなれば設置やコントロール確認、撤収などの負担も軽減され、他部門の充実を図ることもできる。もちろん広大なテレインを用意できるならばそれにこしたことはないが、チャンピオンを決めるにふさわしいコースを用意するために広大なテレインが必要であるとは限らない。

開催場所については毎年の持ち回り開催は継続が難しいだろう。しかし開催地固定のローテーション開催だけでは面白みに欠ける。4箇所程度を固定開催地に指定し、3年に1度は固定開催地以外での持ち回り開催が参加者の感覚としては楽しみがあってよいと思う(例;2年間は固定開催地(A,B)で開催+固定開催地以外(X)で開催+次の2年間は固定開催地(C,D)で開催+固定開催地以外(Z)で開催+・・・)。固定開催地での運営は地元団体だけではなく近隣地域での合同主管やプロ集団への委託を検討するのがよいだろう。

参加費は現状では3000~5000円になることが多いが、他のスポーツと比較すれば5000~8000円でも競技者としては納得して出せるのではないだろうかと思う。もちろん若年層や学生への割引制度の充実や、値上げ分を納得できるだけの満足感を与えられる大会を作り上げることは必要。

開催時期はやはり年度末の3月では何かと便が悪いし、イベント目白押しの秋に持って行くのも難しく、暑い夏、寒い冬での実施も適さないと考えると5月~6月あたりに日程固定で開催するのがよいのではないか。特にここでは日程固定(例:5月第3週の日曜日)を強く推したい。この日は全日本オリエンテーリング大会ということがあらかじめ分かっていれば、運営するほうも参加するほうもそして取材するほうも予定が組みやすく人を集めやすい。毎年開催地が変わるオリエンテーリングでは会場の都合などもありなかなか難しいことは承知しているが、しかしインカレや東大大会がほぼ毎年日程を固定して開催していることを考えれば不可能な話ではないし、本当にやむを得ない場合は±2週程度の範囲でずらすことは許容されるべきだろう。

その2に続く


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