奥武蔵マウンテンオリエンテーリング2020

所属するTEAM阿闍梨の人気イベント、奥武蔵マウンテンオリエンテーリング(OMO)。今年は初めて男女混合で出場予定だったがコロナウイルスの影響もありパートナーが欠場、今年もエリートソロで走らせてもらった。混合で走る気でいたのでソロペースに(肉体的にも精神的にも)どこまで耐えられるか不安はあったが、今年こそはウイニングタイム切り(優勝設定タイムを上回る)を、と気合を入れ直し臨む。

コースは直線17.4km、登り1530m、ウイニングタイムは3:20。昨年より約700m、登りは130mも増えていてウイニングタイムは5分増しの3:20。昨年はウイニング15分オーバーであったのでかなりハイペースで走れないと目標クリアにはならない。

テクニカルな対応は昨年同様、基礎的な確認動作をしっかりする。フィジカルでは終盤のスタミナ切れを抑えペースをなるべく一定に保って結果的には巡航速度を上げるべく、序盤はやや控えめに入ることを心がける。

カラーのコース図や上位者ルートはOMOのプランナーズレポートに掲載されるはずなのでそちらをご覧いただきたい。

△→1
いきなりのロングレッグ。道路をどこまで引っ張るかでルートは分かれそうだが、登りに大きな差がないことから最短ルートを選ぶ。アタックは尾根上の傾斜変換。距離感の把握も例年以上によくできており、アタックもスムーズであった。

1→2
当初のプランは1本上の計曲線に沿ってコンタリングでアプローチするプランであったが道に出たところで正面のヤブにひるんで尾根線まで出るルートの変更。

アタックで安全策を取り南寄りに出過ぎてしまったがそれでも区間トップの谷川ボブ選手とは1分強も差を付けられてしまっている。距離も登りも減らせるルートが正義。

2→3
尾根線、小道、尾根線とラインを乗り換えていくレッグ。そんなに遅くもないはずだが混合トップの寺垣内稲毛ペアからも1分弱遅れる。ペースがのんびりすぎたのかも。

3→4
短い繋ぎレッグだが。ここも上位3人の中では最も遅い。どうやら下りが遅いようだ。練習不足を感じてしまう。

4→5
道路を引っ張って南東から回り込むルート、実際に取ったルート、北側からアタックするルートがそれぞれ見え、最初のプランは距離が増えることから却下、最後のプランはかなり急峻な傾斜を登ることから却下。結果的には一番早いルートを選べていたようだ。

5→6
レッグ真ん中の緩い斜面を面として捉えてヘリを進むイメージ。無難にこなす。

6→7
ルートチョイスのあるロングレッグ。尾根を走る南ルートか谷に下りる北ルートか。感覚的に北の方が明らかに早い気がして僕は即決であった。ボブや村越さんは距離や登りを考えたら南ルートの方が絶対早いと確信をもって決めたらしい。結果的には北ルートのほうがだいぶ早かった。柳下さんが言うにはどちらもほぼ同じくらいの想定だったそうだが、数字に強い二人が言うのだから理論値では南なのかもしれない。でも数字だけではない部分も考慮してルートを決めるところにマウンテンオリエンテーリングの面白さ(難しさ)もある。

ここまで110分、残り90分。この先は下り基調だしこの調子で行けば目標達成できるかもしれないと期待する。

7→8
やや細かな地形へのアタックが必要だが無難にこなせた。が区間タイムは遅い。やっぱり下りが遅いのか。。

8→9
レッグ真ん中あたりの小道に続く踏み跡があり脱出はうまく行けた。アタックポイントが明瞭でアタックする場所も傾斜変換が明瞭なテラスだったのでスムーズ。

9→10
ふたたびロングレッグ。勝負レッグだろうか。集落に出るまでと集落を通過してからの2ヶ所にルート選択がある。

まず集落に出るまで。東の道路まで出る東ルート、尾根を登り返して立入禁止エリアを西に巻いて道路に出るルート。レッグ線やや右手を平行に走る小道を進む真ん中ルートが見え、登りが少ない東と真ん中を残し、さらに距離の短い真ん中ルートを選ぶ。小道に出るまでも無駄な距離を減らすべく軽車道を越えるようにショートカット。

集落に出た後は軽車道を引っ張るか山道を使って登るか。S字ルートを避けて山道を使うルートを選ぶ。

結果的には前半は傾斜が緩くペースを維持できる場所を通ったことでベストルートだったと思われる。後半は山道が分かりづらく手間取ったのと、道路に出てからもアップダウンが隠れていて遅かったので道路をひっぱるのが正解だった。

目標タイムまで残り45分。やや厳しい。残り6レッグ。1つ8分でこなして短めのレッグは-1~2分、きつそうな13-14は+3分でぎりぎり行けるかどうか。

10→11
11はまっすぐ行くか、尾根の上からアタックかのルートチョイス。ここまでのコントロールより明らかにテクニカルな場所に置かれている。ミスが命取りになるだろうと思い確実にアタックすることを優先して尾根線を選択。尾根分岐をこなして正しい尾根に乗っているはずだが見通しが悪くややルートがふらついた。それでも約5分。アドバンテージができた。

11→12
向かいの尾根線に出てしまえば道を辿るだけで難しくはなさそう。

が11の尾根を下って谷の中に入ったところで現在地に自信が持てない。谷の中で道を見つけて道のすぐ脇にある北東に伸びる枝尾根に取り付きコンパスで方向を確認。レッグ線下の尾根だと確信して登るも尾根線に出たところに送電線の鉄塔。ここで初めて今回の地図に送電線が載っていないことに気づく。送電線の位置ははっきり分からないがピークの位置から1つ西の枝尾根を登っていたことに気づき位置修正。後は道を辿るだけ。

のはずだったが、自分の位置に確信が持てていなかったせいかリズムよく道を進めず1つ1つ時間をかけて確認しながら進む。やや不安ながらも12のある平坦なエリアを見て確信を持ちアタックするもフラッグが見つからない。やっぱり違う場所に出てしまっているのか?という疑問も生まれてしまい周囲を2周くらいして諦めて道に戻ろうとしたところでフラッグを発見。トリッキーな場所であったのは確かだが手前で確信できていればもっと早く見つけられた気がする。

ここで残り30分を切る。かなり厳しいが直線距離は2.5km程度。オリエンテーリングペースで行ければ可能性はあるはず。

12→13
ミスと残り時間に焦りを感じたか道路に出るまであまり効率のよくないルートを取ってしまう。ピークの南西を巻くようにアタック。アタックも問題はなかったが時間がかかってしまいウイニング切りは厳しいことを悟る。

13→14
気持ちの問題か、残り時間が少ないのでケチって補給をしなかったせいか、体力的な問題なのか。登り返しまでは良かったが尾根線に出たところで動きに切れがなくなる。

アタックポイントは道が曲がって尾根線から外れる位置が明瞭なのでそこに。そこからまっすぐ行くのは難しくないと思っていたが、現地に行ったところでヤブで見通しが効かないためまっすぐ行く気力が湧き出ず、尾根を南に引っ張って傾斜変換まで引き付けてアタックしようとしてアタック位置を修正。しかし傾斜変換を捉えきれず南寄りになりすぎた。

体力面での不安がナビゲーションに悪い影響を与えてしまった例。

14→15
小道を使ってそのままコンタリング。15の手前の平らな尾根を見つけられたらコントロール位置は特定できると考えその通り進む。15のそばまではスムーズだったが、エネルギーが尽きておりフラッグを探す動きが鈍く時間がかかった。

15→◎
道路を走るのが一番早い、という元気な時に考えたプランに引っ張られて南周りを選択してしまったが、このときの状態であれば距離をできるだけ短くしたほうがタイムは縮んだはず。

そんなこんなでフィニッシュ。昨年と同じくウイニングから15分超えてのフィニッシュ。終盤のスタミナのなさは相変わらずだがナビゲーション的には昨年同様うまくこなせた部分が多く、地形図ナビゲーションにだいぶ慣れを感じられる。短いレッグにもルートチョイスがあったりしてコースプランナーとしても刺激を受けた。年に一度の貴重な機会。チームメイトに感謝。

長く走るトレーニングをしていないので3時間を超えるレースに対応できないのは仕方ない部分はあるが、下りが遅いのはよくない。今年最初のターゲットレースである5月の兵庫でのマスターズプレイベントに向けてもう少し気合を入れて準備しなくては。

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