第23回 根の上高原つつじ祭り大会

GWの連休の5/4、岐阜県中津川市、恵那市にまたがる根の上高原大会で開催された根の上高原つつじ祭り大会に参加。Asian Orienteering Cupにもなっている大会で香港などの選手もエントリーしていた。

この日はずいぶん涼しく、朝方は寒いくらいであった。高速道路は渋滞の心配もあったので浜松から鳳来峡、津具高原など奥三河の山の中を抜けて会場入り。途中で長年行ってみたかった岩村城跡に立ち寄ることもできた。個人的な山城の萌えポイントは、まず山が険しいこと、そして狭い所に曲輪がコンパクトに、それでいてたくさん収まっていること、そして程よい荒廃感が漂っていること(堀跡だけではだめで、石垣や井戸などの構造物が少しくらい残っているのがよい)にあると思っていて、その全ての要素を持っている城跡でずいぶん萌え萌えしてしまった。

と、連休らしく観光気分も味わいながらレースへ。長い歴史のある大会で、オリエンティアには昔から親しまれている場所だが、ちゃんと入るのは実は初めて。(2010年のアジア選手権の併設レースでスプリントコースを走ったことはある。学生時代に同大会に参加しようとしたが大渋滞で間に合わなかったという思い出も。)

久しぶりのニューテレインということで、これからやってくるレース期へ向け課題の洗い出しを行うレースという位置づけ。ミドルディスタンスの3.8kmのコースで、ウイニングタイムは27分。走りにくいテレインと聞いていたので、距離の割にウイニングタイムが早いなぁという印象だったが、結果はウイニングタイムを上回る26分弱で、トップの結城と11秒差の3位であった。

内容としては2番の植生界の角の位置を大きな沢の中心にあると読み違えてしまい(正しくは沢の中心から1つ北にある枝沢のラインであった)少しミスをしたのと、6-7でコンタリングでオープンに出るつもりが傾斜とヤブが辛くて尾根の道に逃げてしまいロスがあったくらいで、僕としてはずいぶん出来のよいレースだった。ISOM2017の図式のおかげか走りながらの読図も随分と調子よくできた。あまり課題の洗い出しにならなかったが、技術面では冬のトレーニングの成果は確実にあり、レース回数が少ないことを不安に感じる必要はないことが分かったのは大きな収穫だろう。

許可を得て掲載しています。(無断転載不可)

会場ではつつじ祭りに合わせて骨董市や餅まきも行われており、国際レースながらアットホームな雰囲気もあり、充実の1日となった。大会後はオリエンテーリング合宿の講師をするべく滋賀県へ向かい、久しぶりにオリエンテーリング三昧な5月連休を送ることとなった。


田舎の生活その76

桜の季節があっという間に終わり、お茶の季節。

川根本町に来て初めてお茶摘みを体験した。庭に生えているお茶の葉を摘んだことくらいはあるが、売り物になるお茶と思うと手元に力が入ってしまう。熟練者の手摘みはとても早くかつ適切で、摘み取ったところと摘み取り前の境界が明瞭だ。われわれ素人はスピードも遅いうえに、摘み取り残しが多く、ぱっと見ただけで誰がやったか分かってしまう。

手前の人の右手が摘み取り後、左手が摘み取り前。色が違う。その手前の列の右側あたりはわれわれの仕事。黄緑の葉が多く残る。

先日報告したとおり、今年は海外遠征の予定があったので仕事のスケジュールをゆったりめにしていたはずなのに、例年以上の仕事に忙殺されている。なぜだ。息つく暇もないが貴重な休みは家族とできるだけ過ごしつつ、体調を整えていきたい。


日本代表選考会2018

久しぶりのオリエンテーリングレースは今夏開催される世界選手権日本代表選考会(4/8)。エントリーしていた大会が雪で延期になってしまったこともあり、今年最初のオリエンテーリングレース。オープン戦を経ないで開幕スタメンを務めるような状態で、レース前にはかなりの緊張感に襲われた。上手くできるかどうかわからないという不安よりも、自分に力があるのかないのかわからないという不安が強かった。

その緊張がピークに達したときにはもう出なくてもいいんじゃないのと逃げ出したくなるくらいであったが、レース前日、藤枝で行われたスプリントの選考会でみんながオリエンテーリングをしている様子を見てオリエンテーリングをしたいという気持ちが高まり、ようやく心が落ち着いた。他者との関係ではなく、自分の中で追求してきたオリエンテーリングをしっかり発揮したいという前向きな気持ちとなった。

レース会場についてからもスタートまでの段取りをいくつか忘れてしまっていたが、久しぶりのレース会場の雰囲気が楽しかった。スタート枠では身体に硬さを感じ、ぎこちない動きが続く出だしだった。

7番、8番は伐採作業のためキャンセルとなった

昨年、大会運営のため修正調査に入ったエリアだが、そのエリアはあまり使われない気がしていたら、その予想通りのコースであった。大きな地形に当ててアプローチし、確実にアタックするオリエンテーリングを心がける。近くにそういった地形がない場所、例えば11や14、21などでは方向をずらしたりふらついたりしてロスをしてしまった。ただかつてならそれがもとで大きなミスに広げてしまう傾向があったが、今回は冷静にリカバリーし、最少失点に抑えるような走りができた点では成長を感じた。

結果はトップの寺垣内から2分差の2位であった。このタイム差と、前日走っていないこと、なんだかんだ言って地図に対するアドバンテージがあること、年齢等を考慮すると微妙な位置だと思ったが、今年の世界選手権代表に選出された。

2018年フットオリエンテーリング日本代表選手(速報)

5年ぶりの世界選手権。代表チームに入るのも2014年のアジア選手権以来4年ぶり。子育てもあって第一線を離れていた。年齢的なこともあり、このまま退くのもありかなと思っていたのは確かだが、憧れの舞台を踏まないままでは何をするにしても踏ん切りがつかず、闘志を燃やし直して今回の挑戦となった。

正直なところ体力面でも技術面でもまだ目指すレベルに達していないが、過去の自分はもちろん、近年の結果を超える成績を残せるようしっかり鍛えて本大会に臨みたい。

World Orienteering Championships 2018
今年のオリエンテーリング世界選手権はバルト三国の真ん中に位置するラトビア、その首都リガ周辺にて8/4~11に開催される。


田舎の生活その75

雪が降るほど寒かったと思えば初夏を感じる温かさになったり。なんやかんやで里にも春が来た。朝晩の寒暖差は大きくなり、茶の葉もよい色を帯びてきた。

仕事と育児の連続。特に代わり映えすることもない日々。

3月半ばには町のファミリーマラソンに出場した。3年ぶりの出場か。5km18分というタイムであった。アップダウンや折り返しのあるコースなのでトラックで走るのに比べたらペースは落ちるが、それでもタイムがまったく伸びずに落胆してしまったのが正直なところであった。1日1時間のトレーニング量は多くもないが少なくもないはずでやり方が年齢を重ねた身体に合っていないような感じもしている。

毎日同じことを繰り返せることは幸せなことかもしれないが、しかし一方で新しい刺激を求めなければならないのかもしれない。

ファミリーマラソン3キロの部は子どもっちが主役

3月も後半になる頃、町に1本のトンネルが開通した。旧中川根町と旧本川根町が合併してできた川根本町。その旧2町を結ぶ青部バイパス・青部トンネルだ。2つの町の間には大井川の右岸と左岸に国道と県道がそれぞれ走っていたが、いずれもすれ違いが困難な狭隘区間が続き、日々の生活でもそこを通るのはできれば避けたいくらいであった。

待望の青部トンネル開通(住民向け内覧会にて)

ましてや観光シーズンともなると片側交互通行規制が敷かれ大渋滞を引き起こしていた。まさにボトルネックとなっていたわけだが、青部トンネルが開通することで片側1車線の道路が繋がり、町内の移動がようやくスムーズとなった。小さく少ないながら町の中の商圏も変わり、経済の活性化や合理化が図られるかもしれない。

青部バイパス全線開通 川根本町、国道362号|静岡新聞アットエス

たった300mちょっとの長さのトンネル。20年越しの開通。世間にとっては小さな変化だろうが、町にとっては大きな変化になるに違いない。

新しいトンネルを抜け、まだ見ぬ世界へ行ってみるのもよいかもしれない。


奥武蔵マウンテンオリエンテーリング2018

TEAM阿闍梨の人気イベント、奥武蔵マウンテンオリエンテーリング(OMO)。運営を少しだけ手伝いつつ、毎年選手としても走らせてもらっている。最近はロゲもOMMも運営ばかりで地形図を使ったナビゲーションレースに出ることが叶わない。年1、2回あるかどうかの貴重な機会。振り返れば過去2回とも散々なレースをしていて、ナビゲーションインストラクターとしての自信をなくす一方であった。今回こそはという雪辱の機会でもある。

僕が走ったエリートコースは直線距離17km、登り1350m、ウイニングタイムは3:10という設定であった。ウイニングタイムはコースプランナーである柳下さんの試走タイムであろう。現状、同じ距離・登りのコースをよーいドンで走るだけでも柳下さんとは5分くらいは差を付けられてしまいそうだ。ミスを含めて10分以内の3:20を切ることを目標設定に臨む。

これまでのOMOでは距離を合わせられずミスすることが多かったので、今回は歩測をかなり意識的に利用するようにした。また距離を勘違いして誤った方向に進まないよう、コンパスを使って細かく方向確認するようにも心掛けた。まさにナビゲーションの基本動作の徹底である。

全体のルートはOMOのプランナー解説に掲載されているのでそちらをご覧いただきたい。

△→1
庭園路の曲がり辺りからまっすぐ行こうかとも思ったがヤブがひどかったので無難に道周り。距離感を計るよいウォーミングアップ区間であった。

1→2
プランナーレポートにもあるように東まわり、大高取山直登、西回りの3つが見えた。西ルートはあまりメリットがなく却下。東か直登かは微妙なところだったが、大高取山までがんばって登るだけで済むので登りルートを取ることに(実は講習会で使ったことのあるドーピング区間でもあるし。。。)。尾根線はハイカーの方が多く注意を要したが、先にスタートした国沢さんら有力選手に追いつき順調であった。

しかし今思えば自分の特性を活かすならナビゲーションをめんどくさがらずに東回りを選んだ方がよかったのかもしれない。

2→3
知っているエリアはあっさり離脱させられ、未知の場所へ。ルートチョイスがありそうだったが距離重視で尾根を使ったルートに。

最後のアタックが要注意だと思っていたが予想以上に見通しの効かない尾根だったのでかなり慎重に通りやすいところを選んでアタックした。

3→4
脱出は「この谷切らすかぁ」というエグさを感じるレッグであった。4の鞍部へ下る尾根辿りは気持ちがよかった。

4→5
レポートにある国沢さんのルートは見えず、通ったルートか、より東側を回る大外ルートかしか考えられなかった。大外は回りすぎで却下。

脱出で稲毛さんを見る。今ここまで来れているならエリート女子初完走できるんじゃないかな、と人の心配をしているうちに農道の分岐を曲がり損ね30秒弱のロス。スタートから1時間を越え、1回目のもぐもぐタイム。ジェルとブラックサンダーを1つずつ。

5→6
6の尾根がテラス状に突き出しているのでそれを捉えれば難しくはないだろうと思ってアタックするも、それらしい尾根を見つけられず歩測のカウントは回り切り、尾根が行き詰まる。あれっと思って方向を確認したり地図を読み返し、行き過ぎていることに気づき再アタック。90秒程度のロス。

6→7
6の脱出で国沢さんとすれ違う。2で追いついたペースを考えると差を詰められているなと感じる。ロスはあったが大きなミスではないはず。僕のペースが遅いのか、彼の調子がよいのか。こういう、人と会ってしまったときのレース特有の感覚は一人で練習しているときには得られないので楽しく感じる。

7のアタックを尾根から下りるか北の谷から上がるかで悩み、最終的にはルートが分かれる鞍部の分岐にて谷に下りる道があまり走りやすくなさそうだったので距離の短い尾根ルートを取る。

7→8
ほぼレッグ線通りに進む。見通しが効かず見たい地形が見えずやや不安になるが、コンパスと自分の直線力を信じて打開する。

8→9→10
ナビゲーションとしての難しさはないが、ここまでで2時間弱。思っていたよりもこの1時間で進めていないなと思いながら2回目の補給。ジェルとブラックサンダーを1つずつ。

10→11
勝負レッグになりそうなのが来たと身構える。大高取山経由の東ルート、道路まで出てしまう西ルート、レッグ線真ん中あたりまで小道を使いそこからまっすぐ狙う中央ルートを読む。真ん中は距離が劇的に減るわけでもなく難度が高いので捨てる。東か西かは距離と登りを考えると東に優位性があるか。アタックに注意が必要なので尾根に乗りそびれないようコンパスを使って進むように意識する。

11手前の不明瞭な小道が描いてある場所までは無難に進める。11の先にあるピークを捉えられればよいなぁと思いながらコンパスを使って進むうちにピークが見えてそちらに流れ、ここだと思う谷を覗き込みに行くも何もない。谷の深さも随分深く、あれれ?と少し右往左往して考える。谷の分岐を見て南の谷を見ているのだと気づきリカバリー。

おそらく11の南の膨らんだ尾根にある小さな盛り上がりをピークと誤認したのではないかと考える。今回最大の3分のロス。勝負どころの最後の詰めで見えたものに安心してしまい、歩測とコンパスを投げだしてしまったのが悔まれる。次回のレースに活かすこと。

11→12
尾根を行くルートと南に道を迂回するルートを読む。柳下さんおすすめの芹ケ沢集落経由ルートは読めず。当初は道周りを考えていたが思ったより身体が元気なので尾根のアップダウンも苦にならないだろうと尾根を選ぶ。

尾根への入口を間違える。ロード走りで油断しきってしまった。30秒強のロス。さらに尾根を走っていて三角点手前あたりで地図にない伐採道に入り込んでしまう。まぁこれは地図からは防げないロスで、誤っている可能性も考えながら進みすぐにリカバリーできたのでロスには含められないかな。

12→13
北に道を回るか尾根を下るかを読み、圧倒的に距離の短い尾根でしょう、と。尾根上を13付近まで道っぽいものがついているのでそれを利用し、楽にアプローチできた。

13→14
昨年派手にやらかしたエリアへ逆からアタックの構図。今年はリベンジせねば。3時間を目前に3回目の補給をしたいところだったが、あと少しだしとケチってしまう。そのせいか登りでパワーが出ずペースダウンさせてしまった。アタックは柳下さんの解説にある隠れピークを把握でき、難なくゲット。やったね。

14→15
荒地記号のある谷に入り、道に乗って分岐からアタック。難しいレッグではないと感じていたがフラッグをわずかに外し、無駄に谷を下ってしまう。丸の中心を読み取りきれなかったか。+2分強のロス。

15→16→◎
15のロスで一気にエネルギーemptyとなりペース上げられず、目標に届かない3:23でゴール。

結果的には15のロスが悔まれることとなったが、それを除けばナビゲーションはミスを含めてだいぶコントロールでき、過去2回に比べればしっかりレースを組み立てられたという実感がある。体力的には最後にエネルギー切れになってしまったが、余裕は残していたのでもう少し追い込めたんじゃないかと思う。この距離を走ることにもう少し慣れてくれば柳下さんの背中を感じられるくらいの位置には付けられるのではないかという手ごたえを感じられた。コースそのものはもちろん、そういう意味でも楽しみの多いレースだった。

※地図は許可を得て掲載しています。