ヤニ・ラカネン 王者に

20060802_janiFoto:CASPER DALHOFF
 当地では昨日、ロング決勝が行われました。日本の番場選手の活躍はご存知のとおり。今日は男子の優勝者ヤニ・ラカネン(フィンランド)について想いを語ります。


 ヤニは強豪ひしめくフィンランドにおいて何年も代表を続ける世界でも最高峰のオリエンティアです。しかし世界選手権個人戦では初優勝。まさに念願かなっての優勝で、本人も本当に嬉しそうでした。
 私はヤニを選手として尊敬しています。
 彼は決して恵まれた体格ではありません。背は私より低いくらい、足の長さも他のヨーロッパ選手より長くない。かなり日本人体型に近い選手です。そのため足の回転が早い。全力疾走する彼の写真からは気迫が感じられます。その姿から我々は見習うべきところが多いです。
 もうひとつはその人格。
 2年前、スウェーデンでの世界選手権へ向けたトレーニングの際に、日本チームの宿舎に来て、スウェーデンでの走りについてレクチャーしてくれました。その語り口は非常に穏やかで、しかし我々の疑問や不安について理解をし、的確なアドバイスをくれました。普段の穏やかさと、写真にあるように闘志をむき出しの彼と、人間性の高さが大好きです。
 最後に、リレーでとにかく速いこと。昨年の日本の大会では残念ながらその雄姿をみることはできませんでしたが、04年のWOCまで3大会連続でリレーの1走を走り、世界の強豪を抑え、3大会連続のトップゴールを果たしました。順位がわかりやすいリレーのなかでも、団子状態で帰ってくる1走の先頭を切って走る彼の姿には男惚れしないわけがありません。私も彼を真似て、国内の大会では好んで1走を務め、日本のヤニ・ラカネンなどとほざいたりしたこともあります。
 そんなわけで尊敬するヤニが優勝したことはとても嬉しいのです。そして、その彼と同じ舞台で走る日が来ることを心から望みます。
 カマン、ヤニ!

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